被害想定情報うのみは禁物、東日本大震災被災市長が教訓訴え
東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の戸羽太市長が5日、奈良市内のホテルで講話し、復興に向けた被災地の現状や被災体験を語った。またワカメなど陸前高田の特産品の試食会も行われた。
ならコープ(奈良市)が主催。同社は平成24年度から被災地の子供を奈良に招いたり、東北へのボランティアバスを運行したりするなどの被災地支援を実施している。今回は、被災者との交流を通して災害支援や防災について学ぼうと企画。約400人が参加した。
戸羽市長は講話で、「われわれが考える以上のことが自然災害ではあり得ると思い知らされた」と震災を振り返り、「専門家の被害想定などさまざまな情報があるが、うのみにしてはいけない」と指摘。また、災害への備えについて「防災リュックを準備するということを知識として知っているのに実践している人は意外に少ない。誰でもできることだからこそ備えてほしい」と呼びかけた。
毎年、被災地へボランティアへ行っているという平群町の山本公一さん(66)は「防災を意識するだけでなく行動に移さないといけないと感じた」と話していた。
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