奈良県内の100歳以上 970人に 最高齢は110歳女性
県は、県内で今年度末に100歳以上になる県民は男性101人、女性869人の計970人に上る見込みだと発表した。このうち、今年度中に新たに100歳を迎える人は男性43人、女性307人の計350人の見込みという。
県長寿社会課では、年度末で100歳以上になる見込みの人数をまとめて毎年公表している。まとめによると、平成3年度の100歳以上は計39人だったが、24年度は819人、27年度は945人と年々増加している。
また、高齢化の割合も進んでいる。27年度の県民の65歳以上の割合は28・1%で、全国平均(26・7%)よりも高かった。
同課の担当者は「お年寄りには、住み慣れた地域で生きがいをもって過ごしてほしい。健康で安心して住み続けられる県にしたい」と話している。
県は9月の1カ月間を「老人の日・高齢者保健福祉月間」とし、今年は「みんなで築こう 安心と活力ある健康長寿社会」をテーマに事業を実施。各市町村でも、100歳以上のお年寄りを祝福する行事などが開かれる。
「これからも元気で」 最高齢の備後さんに祝い状
敬老の日(19日)を前に、県内最高齢の備後クラさん(110)=曽爾村=が入所している宇陀市内の特別養護老人ホーム「室生園」を浪越照雄副知事が訪問、祝い状や記念品を贈った。
備後さんは明治38年生まれ。7年前から同園で暮らし、現在は車いすを使っている。長男の妻、春美さん(80)=曽爾村=によると「物事を苦にせず、くよくよしない性格」で、自宅では畑の草引きに励んでいたといい、長寿の秘訣については「おしゃれで、近くに出かける時でも身支度を整えていた」などと話した。
浪越副知事は荒井正吾知事名の祝い状と、赤膚焼のマグカップを贈呈。園を運営する社会福祉法人の中野利一理事長は「これからも元気で過ごしていただきたい」とあいさつした。
浪越副知事らは、県内の最高齢男性(107)にも祝い状などを贈った。
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