高次脳機能障害について知ってほしい 奈良市で支援体制など考える講習会
2016年09月23日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
事故や病気により脳に損傷を負い、日常生活などに支障をきたす「高次脳機能障害」の支援体制について考える「第17回奈良高次脳機能障害リハビリテーション講習会」が22日、奈良市学園前ホールで開かれた。約300人が専門家によるリハビリ方法や、当事者の体験などに耳を傾けた。
高次脳機能障害者への理解や、社会復帰に向けた周囲のサポート体制を考えてもらおうと「奈良脳外傷友の会あすか」(田原本町)のメンバーらが中心となって開催。交通事故で高次脳機能障害となった小原裕史さんが「高次脳機能障害と就労」をテーマに自らの体験を伝え「職場や家族のサポートがあって、働き、生活ができている。高次脳機能障害について、多くの人に知ってほしい」と訴えた。
このほか、体を動かして脳を鍛えるワークショップや、日本障害者リハビリテーション協会顧問の上田敏氏が「『見えない障害』を生きる」をテーマに講演した。橿原市の作業療法士、山口史哲さん(39)は「当事者やその家族が、社会で生活する難しさへの対応を考えなければならないと感じた」と話していた。
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