弥山で13日ぶり救助の島根県部長 「心よりおわび」とメッセージ
2016年10月26日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
奈良県天川村の大峰山系弥山(みせん、1895㍍)で登山中に遭難し、13日ぶりに救助された島根県の土木部長、冨樫篤英さん(53)=松江市=が25日、入院先の奈良県立医科大付属病院(橿原市)を通じて、「ご心配と多大なご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げます」とするメッセージを公表した。
同病院によると、メッセージの公表は、冨樫さん本人が希望したといい、「けがのため入院しておりますが、回復後、改めてお話しさせていただきたい」などと続いている。退院の時期は未定だが、順調に回復に向かっているという。
吉野署によると、冨樫さんは今月8日早朝、1人で入山。山頂付近の「弥山小屋」で宿泊後、9日の下山中に道に迷い、登山道を外れて滑落した。
冨樫さんは肋骨を折るなどして衰弱していたが、わき水を飲んで命をつなぎ、斜面を自力ではい上がって生還した。
救助に携わった関係者は、「雨具の上下を着ていて体温の低下を防げたのが大きいのではないか」と話している。