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【オリジナルリポート】「新聞は情報のごっちゃ煮」 奈良女子大付属中等教育学校で出前授業


奈良女子大付属中等教育学校で、「主権者教育とNIE」と題して授業をした

奈良女子大付属中等教育学校で、「主権者教育とNIE」と題して授業をした

NIE(Newspaper in Education 教育に新聞を)の一貫で26日、奈良女子大付属中等教育学校で、「主権者教育とNIE」と題して授業をした。対象は5年生(高校2年)の1クラス男女約40人。45分と短い時間だったが、生徒は真剣に耳を傾け、しっかりと考えてくれた。この授業の様子をリポートする。                                                         (奈良支局長、野瀬吉信)

担当の二田(ふただ)貴広教諭によるとクラスの約8割が自宅で

真剣に授業を受ける奈良女子大付属中等教育学校の生徒

真剣に授業を受ける奈良女子大付属中等教育学校の生徒

新聞を定期購読しているということだった。逆に言えば2割は新聞が身近にないということだ。
今回の授業の結論としては、産経に限らず、新聞を読んでいれば学校での主権者教育は必要ないということをわかってほしかった。その理解のために産経新聞を1人1部配布し、まずは新聞について具体的に簡単な解説をした。

 ■新聞は情報のごっちゃ煮

新聞には締め切り時間があり、印刷工場から遠いところは運搬に時間がかかるので、締め切り時間は当然早くなる。1面左上の数字が締め切りを示し、朝刊の場合、13版、14版、15版と締め切り時間が遅くなることを理解してもらった。
次に、新聞の内容をみていった。生徒には新聞を見ながら何が書いてあるかをジャンルで答えてもらった。
国際政治、株式欄、経済ニュース、スポーツ欄、天気予報、番組欄、コラム、広告、事件・事故など次々とあがった。それぞれが、仕事(お金もうけ)に必要な情報、生活(生きていくのに)に必要な情報、趣味的な楽しみ、向学心や知識欲を満たすニュース、喜怒哀楽の喚起や人生を豊かにする情報であることを説明し、「新聞は新聞社の判断で重要度の高低を付けながらも、情報をごちゃごちゃに詰め込んでいる」ということをわかってもらった。そして、「必然的に自分が目的としていたもの以外の事柄も目に付く、読める、読んでしまう。これが、ネットと違う、一般新聞の特徴である」とまず理解を求めた。
この時点で、ほとんどの生徒がうなずくなど理解している様子だった。

 ■知識の偏りの恐れ

情報入手の手段を聞くと、生徒からは「テレビ、インターネット」という答えがあった。そこで、ネットの特性について少し解説した。ネット時代の今は往々にして自分の目的にあったものをピンポイントで選び、それしか読まない傾向にある。楽であるが、その情報のさらに外側で起きている大事なこと、大きなこと、意外なことを知る機会をみすみす捨てているようなものとした上で、「自分の興味や関心を超えたいろいろな情報に接することが新聞の楽しさ。ネットだと、知識の偏りが出てしまい、人間の幅があまり広がらない」と説明した。
生徒の理解の度合いがわからなかったので、少し砕けた例をあげた。
〝イケメン〟という基準だけで彼氏を探せば選択の余地は限られるが、いろんな基準を持つと、彼氏ができる可能性はどんどん大きくなると。これには、みんな苦笑いしながらも理解してくれたようだった。
次に私見として、「偏狭なものの見方は自分と違うもの、関心のないものへの無関心、無理解につながる。それがエスカレートすると自分と違うもの、必要でないものに敵対し、排除、攻撃するようになってしまうのでは」と投げかけた。具体例として、過激派組織IS(イスラミックステート)、ヘイトスピーチ、自分さえよければという家族や個人をあげた。新聞さえ読めば偏狭なものの見方をしなくなるとは言い切れないが、読まないよりはいいということの理解を求めた。
ここで蛇足として、昨今の新聞離れの対処法を聞くと、「紙面の大きさが難点。電車では邪魔。もっと、小さくすればいいのでは」「高校生が電車で新聞を読んでいたら浮く。もっと、かっこよく」など傾聴に値することを教えてもらった。
最後に新聞の論調について軽く説明した。右寄り、左寄りという言葉を知っていた生徒は4、5人だった。ただ、論調は違ってもどこの記者も日本の平和、世界の平和を願って取材していると説明し、「物事のとらえ方に違いが出てくるのは仕方のないことであり、むしろ、健全である。自分は極力中立、バランスを重視したいというのなら複数の新聞を読む方がいい」と勧めると、何人もの生徒がうなずいていた。
以上をもって新聞を読むということは主権者教育にも大きな意味をもってくる理由とした。

■何か聞きたいことを

授業の終了後、「何でも聞きたいことを」と質問を促すと、「発生事件は新聞社で取捨選択しているのか」「科学記事が浅いのでは」「記事を書くときの工夫や大切にしていることは」といった鋭い質問が相次いだ。
それぞれに「取捨選択はしています」「おっしゃる通り。でも、専門紙ではないので…」「取材対象が最もいいたいことを外さないように、正確に、わかりやすく読者に届けること」などと答えた。

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