奈良の秋 カクテルにギュッと 奈良ホテルバーテンダー、宮崎剛志さん
奈良の酒と佐賀県武雄市産のレモングラスを使った秋の限定カクテル「TA―KE―O」が奈良ホテル(奈良市)で提供されている。シェーカーを振るのは、バーテンダーの世界大会で3位に輝いた経歴をもつ宮崎剛志さん(42)。「カクテルで奈良の秋を感じてほしい」とこだわり抜き、見た目にも美しい一品に仕上がった。 (神田啓晴)
奈良市と武雄市は、日本銀行本店や東京駅舎を手がけた建築家、辰野金吾(1854~1919年)が設計した奈良ホテルと武雄温泉楼門がそれぞれ市内に現存することをきっかけに、平成24年から連携して観光振興に取り組んでいる。限定カクテルもその一環で、25年から毎年秋の観光シーズンに合わせて奈良ホテルで提供している。
「TA―KE―O」は武雄市産のレモングラス(ハーブ)をつけ込んだジンに、奈良市の「奈良豊澤酒造」のゆず酒やパイナップルジュースなどを絶妙な割合でブレンドしたショートカクテル。フレッシュな香りと清涼感が特徴だ。グラスの台座にはレモングラスの青々とした粉末をまぶし、色づいたモミジを添える。奈良公園・飛火野の緑と、紅葉の赤の融合が美しい「奈良の秋」をイメージした。
「限定カクテルも4回目で、レモングラスの使い方も分かってきた。今までで1番飲みやすく仕上がった」と宮崎さん。「カクテルを通じて訪れる人たちに奈良のよさを知ってほしい」と期待している。
「TA―KE―O」は1500円(消費税、サービス料込み)。奈良ホテル本館1階のバー「ザ・バー」で、11月末まで楽しめる。問い合わせは奈良ホテル(☎0742・26・3300)。
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