【三笠宮さま薨去】激動の1世紀生きられた 県内に悲しみの声
2016年10月28日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
三笠宮崇仁親王殿下が27日、100歳で薨去(こうきょ)された。平成2年まで天理大の非常勤講師を務め、何度も奈良を訪問された。県民に親しまれたお人柄をしのび、悲しみの声が広がった。
親交のあった天理大名誉教授・飯田照明さん(87)は、「講義が終わると学生に『よく聞いてくれてありがとう』と、必ず声をかけられていたのが印象的でした」と話す。
薨去の知らせに、大和郡山市の主婦、角田暢子さん(55)は、「穏やかで優しそうな印象の宮さまだった。残念です」と驚いた様子。奈良市の無職、吉田久義さん(86)は、「戦争を経験され、ご子息にも先立たれて大変な苦労をされた。昭和を代表される方が亡くなられたと思うと寂しい」と話した。
三笠宮さまの宮号は、春日大社の神山である御蓋山に由来する。春日大社の花山院弘匡宮司は、「春日とは深いご縁があり、健康を保たれるように常にお祈り申し上げていた。激動の1世紀を生きられ、戦後も国のために奉仕された功績はすばらしい」としのんだ。
また、荒井正吾知事は、「三笠宮崇仁親王殿下が薨去されましたことは、痛惜の極みであり、謹んで哀悼の意を表します」とのコメントを発表した。
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