【春日さんのご造替】一之鳥居に「正遷宮」告げる榊
2016年11月2日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
春日大社(奈良市)の20年に1度の国宝・本殿修理「式年造替」で1日、一之鳥居に大榊を立て、ご神体が本殿に戻る「正遷宮」(6日)を告げる「立榊式」が行われた。
雨上がりの朝を迎えた清々しい参道。朱色が鮮やかな一之鳥居の向こうから、お祓いをした大きな2本の榊を運んでくる白装束の神職、職員3人の姿が近づいてきた。7㍍近くある榊は春日山から採った神聖なもので、垂などが付けられ、南、北の順で鳥居に丁寧に立てられた。
重要文化財の一之鳥居は平成19年に解体修理が行われたが、色あせたため、正遷宮を前に丹塗りを塗り替えた。一之鳥居に榊を立てるのは「春日祭」(3月)と「春日若宮おん祭」(12月)、そして20年に1度の正遷宮。いずれもさまざまな儀式が行われ、中心神事を迎える。