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【やまと人巡り】鹿まんじゅう〈かのこ〉発売 菊一文珠四郎包永の柳澤育代社長


春日鹿まんじゅう〈かのこ〉を手にする菊一文珠四郎包永社長の柳澤育代さん

春日鹿まんじゅう〈かのこ〉を手にする菊一文珠四郎包永社長の柳澤育代さん

「固定観念にとらわれない、『こだわらない経営者』でありたいと思っています」。鎌倉時代から刀鍛冶の伝統を受け継ぐ刃物店「菊一文珠四郎包永」(奈良市雑司町)社長の柳澤育代さん(49)はきっぱりという。
刃物の伝統技法を世界に発信するため、米ニューヨークで和包丁販売に乗り出すなど、創業約750年の老舗刃物店に新しい風を送り込んできた。今年9月には「奈良に新名物を」と菓子部門「菓子司 柳松庵」を立ち上げた。「とにかくお客さまに喜んでもらえるものを作りたい」
昭和42年、菊一文珠四郎包永の一人娘として生まれた。実家で留学生の受け入れを頻繁にしていたことから、幼い頃から海外に行きたいと強く望んでいた。その一方で、「店を継がなければならないという自分の立場を考えると、海外で暮らすことはできない」とあきらめもあった。だが、転機が訪れた。平成5年、大学院修了後、結婚を機に渡米することになった。「両親からは賛成もしないが反対もしないといわれた」と笑う。それ以降20年間、米国で過ごすこととなった。
米国では旅行会社での予約受付や、現地小学校の教師などさまざまなことを経験した。それでも、「自分は包丁屋の娘。伝統を米国でもアピールしたい」という思いに至った。そして、9年に米国で菊一文珠四郎包永の法人を設立。「米国から日本や奈良をみることで、新しいことをする概念や自分に対する自信が生まれた」と当時を振り返る。
26年には会社を本格的に継ぐために帰国し、社長に就任した。「当初は昔の風習のまま、今の世の中で商売をしているような感じがした。黒字体質に何とか変えたいと強く思った」
そんな中で行き着いたのが菓子部門の設置だった。
「『包丁屋なのに、お菓子なんて作って』という人もいるかもしれない。でも、奈良の観光業に一役買いたかった」。菓子部門設置後、初めての自社製造商品が春日鹿まんじゅう〈かのこ〉。これまで、「神の使いの鹿を食べるのは不敬ではないか」と鹿をかたどった食べ物はあまりなかった。が、春日大社の花山院弘匡宮司と話し、不敬にあたらないとわかり、「おもしろい奈良の土産を」と開発に取りかかった。〈かのこ〉は角のある雄鹿と、角のない雌鹿の2種類。中にはミルク味の白餡が入っている。「いずれは京都の八つ橋や伊勢の赤福に並ぶお土産になってくれれば」と期待する。発売2カ月半だが約8万個を売り上げ、上々の滑り出しだという。
「これからも奈良の活性化につながる魅力ある提案をしていきたい」。その目はキラキラと輝いていた。 (明)

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