【We are Sneaker Ages】奈良から県立西の京高校と奈良育英高校が出場 25日にグランプリ大会
「軽音の甲子園」と呼ばれる中学・高校の軽音楽系クラブコンテスト「We are Sneaker Ages」(産経新聞社、三木楽器主催、大阪芸術大学グループ特別協賛)の第37回大会。県内からは、県立西の京高校(奈良市)と奈良育英高校(同)の2校が25日、大阪市の大阪府民共済SUPERアリーナで開かれるグランプリ大会に出場する。本番を前に、両校とも練習に熱が入っている。
2年ぶり4回目の出場の奈良育英高校軽音楽部は、「一音伝心」をモットーに練習に励んでいる。
メンバーは3年生7人、2年生4人、1年生1人の12人編成。大編成バンドや、5人編成バンドでロックを基本に、コピーだけでなくオリジナル曲も作り、さまざまな楽曲に挑戦しているという。部員のほとんどが初心者だったが、パートやフレーズごとの練習などに毎日重点的に取り組んできた。ギター担当の3年、岡畑美紗(みすず)さん(17)は「一音一音に心を込めて、気迫が前面に出るように演奏したい」と話す。
「去年グランプリに出られなかった悔しさをぶつけたい」と、演奏曲として選んだのは、ガールズヘビーメタルダンスユニット「BABYMETAL」の「THE ONE」。同大会でヘビーメタルを選ぶ学校は少ないといい、岡田典子部長(18)は「攻めの姿勢で臨みたい」と話す。
5月、この曲を演奏した映像を動画投稿サイト「YouTube」で配信すると、再生回数は2万5千回を超えた。「たくさんの方に見てもらっていると、良いプレッシャーになる。小さくまとまらない演奏を心がけられるようになった」と岡田部長。
大会ではトリを務める。「こんなチャンスはめったにない。奈良育英らしさを会場に響かせてグランプリを目指したい」と気合十分だ。
県立西の京高校軽音楽部は創部39年、部員60人以上の大所帯。礼儀を重んじながらも、和気あいあいとした雰囲気だ。代表の3年、永保実華さん(18)は「派手さはないが、メーンをしっかりと輝かせて、〝聴かせる〟ことができるのが西の京らしさです」と話し、高い歌唱力と息の合ったパフォーマンスでグランプリを目指す。
グランプリ大会出場は4年ぶり3回目。メンバーは3年生6人、2年生5人。毎日欠かさず個人、パート、バンドでの練習を行っている。メトロノームを使って「合わせる」練習を重点的に行うが、それだけでは難しい部分は部員同士で目をみて、呼吸を合わせる工夫をしているという。
演奏曲は歌手JUJUの「やさしさで溢れるように」。曲中には「ありがとう」という言葉もあり、永保代表は「日頃、支えてくれた人に向けてひとつひとつのフレーズを大切に届けたい」とする。
メインボーカルを務める3年、風元麻由香さん(17)は「息や音程を合わせることは重要だが、ボーカル3人の個性をより出せるようにしたい」と意気込んでいる。
顧問の千竃佑佳教諭(25)は「緊張する舞台だと思うが、後悔のない満足のいく演奏をしてほしい」とエールを送った。