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【鹿角抄(コラム)】 金春、金剛、観世、宝生の4流発祥の「能の故郷」奈良 この聖地で能を楽しもう 


「能」という演劇を一度見てみたいと思いながら、足を運べないでいる人も多いのではないだろうか?
とりわけ奈良は金春(こんぱる)、金剛(こんごう)、観世(かんぜ)、宝生(ほうしょう)という4流(座)が発祥したとされる「能の故郷」。5月19、20日には春日大社・興福寺で元祖・薪能(たきぎのう)である「薪御能」も催される。だが、能の詞章は古く、格調高いために「難しい」「高尚」といった雰囲気があり、初心者が取っつきにくいのが現状だろう。
私自身、大学時代に部活動で能をかじったことがあり、多少は演能や能楽師も取材してきたものの、知らないことが多く、舞台を前にしていると眠くなることもしばしば。それでもまた見たくなったり、関連本を読みたくなったりするのは不思議だ。舞台の冒頭、響き渡る横笛の高い音に身震いするときがあるのはなぜだろうか。
能は室町時代に大成した歌舞劇で、謡(うたい)と囃子(はやし)、舞によって進み、ミュージカルのようでもある。「源氏物語」や「平家物語」などを素材にした作品が演じられ、装置のない簡素な舞台は時空を超えた「小宇宙」となる。面(おもて)を着けて登場するシテ(主役)は恋に苦しんだ女性や戦いに敗れた武将らで、何かを伝えようとする霊が目立つ。能は今日でも、胸に迫ってくる魂の叫びなのである。
さらに能は囃子に酔ったり、舞や面、装束に見とれたりできる総合芸術で、感覚で堪能するものなのだが、事前にストーリーは把握しておいたほうがいい。
近年は愛好家らの高齢化が進み、危機感を抱く能楽界でも分かりやすく伝えようとする工夫がみられる。ガイド本も相次いで出され、昨年出版された宝生流能楽師、辰巳満次郎さん監修の「能の本」(西日本出版社)もその一冊。「敦盛(あつもり)」や「葵上(あおいのうえ)」など厳選20曲が短編小説のように読める。写真は使わず、村上ナッツさんの文、つだゆみさんのマンガが見てみたいという気持ちにさせる。
さて、4流が競演する「薪御能」の今年の演目のうち、「玉葛(たまかずら)」(金春安明さん)は長谷寺を舞台に「源氏物語」のヒロインを、「弱法師(よろぼし)」(辰巳満次郎さん)は四天王寺に盲目の少年を描いた名曲。聖地で気軽に能を楽しもう。   (岩口利一)

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