【命の大切さ】 「やさしい心が一番大切」 いじめ自殺で長女亡くした小森美登里さん
2017年06月14日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
高校1年生だった長女を、いじめを苦にした自殺で失った横浜市の小森美登里さん(60)が奈良県生駒市の市立光明中学校で講演し、生徒381人を前に「互いに認め合い、大切にし合う心を養って」と呼びかけた。
同校は今月を「命の大切さを考える月間」と定め、さまざまな取り組みを実施している。小森さんはいじめ問題の解決に取り組むNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」(神奈川県川崎市)で理事として活動しており、同校では「やさしい心が一番大切だよ」をテーマに、自身の経験などを語った。
小森さんの長女、香澄さん=当時(15)=は平成10年、クラスメートなどから「言葉の暴力」を受けて自殺した。亡くなる前、市の青少年相談センターで親身に話を聞いてくれた相談員を「スポンジみたいな人」と表現、明るさを取り戻したこともあったといい、小森さんは「助けを必要としている人がいたら話を親身に聞き、そのまま受け止める『スポンジみたいな人』になって」などと語りかけた。
同校3年の生徒会長、浦島陽太さん(15)は「命の尊さ、大切さを学ぶことができた。誰かが悩んでいたら話を聞いてあげられる人になりたい」と話していた。