【春高バレー】 奈良県代表は男子が添上、女子は奈良女子 全国大会は来年1月4日開幕
「春高バレー」として開催される「第70回全日本バレーボール高校選手権」県大会(県バレーボール協会、産経新聞社など主催)は19日、桜井市の芝運動公園総合体育館で男女の決勝が行われた。男子は添上がフルセットまでもつれ込んだ激戦を制し、2年ぶり34回目の優勝を飾った。女子は中盤からリズムに乗った奈良女子が奈良文化を下し、2年連続28回目の優勝を果たした。両校は来年1月4日から東京体育館(東京都)で行われる全国大会に県代表として出場する。
奈良女子は第1セットこそ、浮足立って奈良文化に何度も連続得点を許した。しかし、第2セットは一転して1年の蓮井美咲ら下級生が奮闘。次々にスパイクを決めて得点を重ねた。一方で、新谷杏奈が得意のブロックで相手の攻撃に立ちはだかった。第3セットも、エース中筋瑠花や北谷采乃の攻撃を前面に押し出して優勢に。守備の隙を突いた北谷のスパイクも決まり、試合の流れを決定的にした。
奈良女子は第4セットも優位に進め、ついにマッチポイントに。中筋は母、真由美さん(47)の「ケガからの復帰で苦しい試合だと思う」という心配をよそに、鋭いスパイクを打ち込んでゲームセット。大黒柱は「上がったトスは全部決めてやろうと思った」と意地を見せつけた。
鬼嶋浩一・奈良女子監督の話 「楽に勝てるとは思っていなかった。全国大会に向け、サーブとレシーブの練習に力を入れる」
古谷優芽・奈良女子主将の話 「1セット目は硬くなったが、2セット目からはリラックスしていつものバレーができた。まずはベスト8を目指す」
男子の添上は第1セット、天理のサイドからのスパイクに苦しめられ、一方的な展開で失った。しかし、第2セットはレフト西井大飛を中心に息の合った攻撃を展開。食らいつく天理を振り切った。
第3セットは、両チームのアタッカー陣がスパイクを打ち合う一進一退の攻防の末、天理が制し、添上は窮地に立たされる。それでも、第4セットは西井、福田純也にボールを集め、相手を翻弄。このセットを奪い返し、試合はフルセットにもつれ込んだ。
迎えた第5セット、添上は天理の攻撃をレシーブで懸命につなぐ。西井は母、奈美さん(49)の「一球一球大切に」との声援に応えるように果敢に攻め続け、勝利をもぎ取った。
梶屋賢太・添上監督の話 「選手の粘りで、うちのやりたかったバレーができた。チームはまだ発展途中。1カ月調整を重ね、全国でまずは一勝する」
浦本大誠・添上主将の話 「『みんなともっとバレーがやりたい』と思うと負けられなかった。全国で勝つために、ラリーをものにするバレーができるよう練習する」