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【鹿角抄】 奈良県立橿原考古学研究所80年 「これからも感動を」


奈良県立橿原考古学研究所が今年9月に創立80周年を迎える。末永雅雄・初代所長がつくった研究所は、この半世紀で大きく発展し、考古学の調査・研究では、押しも押されもせぬ日本を代表する機関となった。
あるOBは、橿考研の魅力について「奈良の考古学情報を全国に発信できるところだろう」と言い、別のOBは「考古学を志す人の憧れの場所だ」と語る。
橿考研がフィールドとする県内は3~8世紀に都が置かれた地域で、古代の中心地としての歴史が凝縮している。「日本書紀」や「続日本紀」に関連した発掘調査ができることが他にはない強みであり、大きな醍醐味でもある。
橿考研の調査で一番思い出に残っているのは、昭和60~63年にかけて行われた藤ノ木古墳(6世紀後半)の調査だ。未盗掘の石棺にも驚いたが、石棺そばで出土した金銅製馬具(国宝)にあるゾウの文様を見たときの感動は、今でも忘れられない。当時、日本にゾウはおらず、「これはすごい」と体が熱くなった。
昭和60年には、「大津皇子」など人名や冠位が書かれた木簡が見つかり、日本書紀の原資料ではないかと騒がれた。普段は沈着冷静な当時の岸俊男所長が、興奮を抑えながらその意義を淡々と解説した姿が記憶に残る。
かつて、「人の橿考研、組織の奈文研」といわれ、チームプレーで調査を進める奈文研に対し、橿考研は個人の力がものをいう野武士集団にたとえられた。時代の流れとともに橿考研も組織的になり、かなりスマートになった気がするが、発掘調査への情熱は以前と何ら変わらないと思う。
東京や九州の大学の出身者も増え、橿考研に憧れを抱いた研究者が全国から集まり、スタッフは充実。ビッグな発見があれば、OBや大学教授らでつくる「指導研究員」が結集し、調査を支援する。
これまで古墳や遺跡の学術調査にも精力的に取り組んできた橿考研。国際的な連携・共同研究は重要だが、今後も本業である日本の歴史、特に3世紀以降の古墳・飛鳥時代の歴史の解明のため、先導的なプレーヤーとして大胆な学術調査を推し進め、多くの人に感動を与えてもらいたいと思う。   (野﨑貴宮)

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