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【やまと人巡り】 72時間「純氷」で、かき氷を食文化に 奈良の製氷メーカー「日乃出製氷」専務、中孝仁さん(44)


やまと人巡り 中孝仁さん ポーズ今や夏だけでなく、冬でも人気のかき氷。そんなかき氷業界を支えるのが奈良で創業77年を迎える日乃出製氷(奈良市)だ。
「かき氷に対して一生懸命な人たちの思いに応える。そんな氷を作りたかった」。力強い口調で話すのは、日乃出製氷4代目で専務の中孝仁さん(44)。
日乃出製氷は業務用ドライアイスや氷の製造・小売りを営んでいる。夏のシーズンに、県内外60以上のかき氷店に納品しているのが72時間かけて作る「純氷」。これがすぐれものだ。
家庭や飲食店の製氷機で作る氷とは異なり、純氷は48時間という長い時間をかけて、水をゆっくりと凍らせて製造する。だが、日乃出製氷ではさらに1日を加えた72時間をかけて、高さ1㍍、重さ135㌔にもなる氷柱を作りあげる。
県内約50店、さらに、食べログの「スイーツ百名店EAST2018」にも選ばれた埼玉県熊谷市の「慈げん」など有名店へも納品する72時間「純氷」は、まろやかな口溶けと、溶けにくさで人気を博している。
今や日乃出製氷の代名詞ともいえる72時間「純氷」だが、誕生までは紆余曲折があった。平成25年の売り上げは現在の3分の1程度で、氷の需要は右肩下がり。一時は製氷をやめることも考えたという。
「氷に対して真剣じゃなかった。売り上げも需要も落ちてたから。廃業も考えた」
転機は、ふと目についた業界紙の記事だった。「『かき氷で3千万円売り上げた』という記事。話半分でも1500万円。すごい衝撃だった」
そして、愛知県内の製氷会社を訪ね、1から72時間「純氷」の作り方を学んだ。
26年からは県内の市民プールでかき氷の販売も始めた。〝氷屋のかき氷〟として人気を集め、26年7~9月に200万円だったかき氷の売り上げは昨シーズン(5~9月)には1400万円を売り上げるなど好調が続く。氷作りの技術の高さは口コミで広がり、「次は香港のかき氷店にも氷を納品するかも」というほど。
今年2月24、25の両日、奈良市に全国のかき氷店が集まった「かき氷EXPO2018 in NARA」では参加した店舗へ400貫(約1500㌔)の氷を無償提供した。
「参加店の負担も減らしたかったし、うちの氷を知ってもらうチャンスでもあったから」。県内外から訪れた約2000人の来場者は日乃出製氷の「純氷」でできたかき氷に舌鼓を打った。
「今後は県外でのシェアも広げ、ゆくゆくは海外にも進出したい」と目を輝かせ、最後に「かき氷が一過性のブームで終わらず、一つの食文化になればいいですね」と笑顔を見せた。   (啓)

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