【やまと人巡り】育てる苦労も「挑戦」に楽しみ 農家カフェ経営、岡田明さん(66)
葉の表面が凸凹した〈ちりめんキャベツ〉や〈黒ダイコン〉、見た目はジャガイモだがムカゴのように蔓になる〈宇宙芋〉、さらに〈プンタレッラ〉、〈セロリアック〉など聞き慣れない名前の野菜。天理市で「農家カフェけやき」を営む岡田明さん(66)が心を込めて育てている。
イタリア料理が好きでよく食べ歩きをしていた。シェフから「こんな野菜もあるんですよ」と珍しい野菜を紹介され、自分でも作ってみようと挑戦。今では約80種類の野菜や果物を作っている。
当初、「野菜の直売とコーヒーでも出せたら」と始めた店は「ランチも食べたい」との要望もあり、自家野菜を使った野菜ランチや健康ランチとともに自家製果物を使ったシフォンケーキやタルトも提供するようになった。
珍しい野菜や果物は見た人を驚き、楽しませるが、ちょっとしたつらい体験談もある。「黄色のインゲンは採れたてで新鮮なのに見た目が黄色いので『傷んでるのでは?』となかなか受け入れてもらえなかった」
また、ブラッドオレンジは最初なかなか濃い色にならなかった。最近、ようやく濃いオレンジ色になってきたが苦労も多い。
「今年はアブラナ科の高菜の一種、祝蕾に挑戦しようかな」。野菜作りの挑戦は続く。 (朋)
■「農家カフェけやき」(☎090・3485・0709)の営業時間は午前10時半~午後4時。ランチは午前11時半~。火・水曜日休み。