続く大雨 奈良市24時間雨量、7月観測史上最大 7日も激しい雷雨恐れ
降り続く大雨の影響で、奈良県内では6日、奈良市内で男性1人が行方不明となり、各地で住宅浸水や土砂崩落の被害が発生。午後6時時点で大和郡山市と生駒市の計31世帯64人に避難指示が出され、一時5市町で18世帯の100人以上が避難した。
奈良地方気象台によると、雨は5日午前0時から降り始め、6日午後5時までに奈良市東紀寺町で225・5ミリ、田原本で124・5ミリ、奈良市針で123・5ミリを観測。24時間雨量は奈良市で7月の観測史上最大となる195・5㍉を記録した。
県警によると、この雨で、大和郡山市内の男性(66)が行方不明になっているという。6日午前5時ごろ、妻に「田んぼを見に行く」と伝えて出かけたが戻らず、自宅から約800㍍離れた奈良市大和田町の田んぼ付近で、男性のバイクが見つかった。県警は男性が用水路に落ちて流された可能性があるとみて捜索している。
交通網も乱れ、JR西日本によると、在来線では奈良線や大和路線などが始発から運休。京阪神エリアを発着する特急も始発から278本が運転を見合わせた。近鉄では生駒線元山上口―平群間の線路付近の土砂の一部が流出。東山―王寺間の上下線で運転を見合わせた。
また、県内の公立学校は奈良市や橿原市、生駒市などの小学校147校、中学校73校、高校33校で臨時休校となった。
気象台によると、梅雨前線はいったん北上し県内の雨は弱まるが、7日日中には再び南下し、奈良でも場所によっては再び激しい雷雨となる恐れがあるという。8日にかけて雨は断続的に降り続くと予想され、土砂災害への警戒を呼びかけている。