露天風呂の屋根落下 利用客3人死傷 奈良市のスーパー銭湯
2018年07月9日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
8日午後2時40分ごろ、奈良市押熊町のスーパー銭湯「天然湧出温泉 ゆららの湯押熊店」の従業員から「男湯の露天風呂の屋根が落ち、けが人がいる」と119番があった。
奈良県警奈良西署などによると、利用客3人が落下した屋根の下敷きとなり、奈良市西大寺新町の無職、大西孝男さん(68)が頭などを強く打って死亡。京都府城陽市の男性会社員(53)と奈良県大和郡山市の無職男性(83)が、肩を打撲するなどの軽傷を負った。
落下した屋根は縦約8㍍、横約7㍍。コンクリート製の瓦で覆われ、高さ約2・5㍍の木製の柱6本で支えていた。同署は温泉のお湯などが原因で柱が腐食していた可能性があるとみて、業務上過失致死容疑も視野に詳しい原因を調べている。
事故を受け、同店を運営する「新英」(奈良市)の浜田泰爾社長が9日、取材に応じ「重大な事故を起こしたことを深くおわび申し上げます」と謝罪した。
先月18日に大阪北部地震が発生した際、露天風呂の柱が2本傾いていることを社員が確認。県外の業者が20
日に目視で点検したが、異常なしとの報告を受けて営業を続けたという。浜田社長は「警察に全面協力し、原因の究明に努める」と話した。