女子高生と鹿のコメディー 奈良舞台の漫画「ならしかたなし」第1巻発売
奈良公園(奈良市)を舞台に、大仏顔の女子高生とクールで物知りなシカが織りなすコメディー漫画「ならしかたなし」のコミックス第1巻(定価552円、税別)が今月、全国の書店で発売された。「おもしろい」「シュールすぎる」とSNSなどで早くも話題になっている。
「ならしかたなし」は県出身の漫画家、雪野下ろせさんが、白泉社(東京都)の少女漫画雑誌「花とゆめ」(月2回刊行)で連載中の人気作。昨年3月に読み切り作品として掲載されると、読者の間で評判を呼び、同10月に連載がスタートした。
見た目は大仏だが、純粋無垢で悩み多き思春期女子高生の「しゃな子」と、人間の言葉を理解するしゃな子の良き相談相手「鹿男」が、他愛もない話を関西弁で繰り広げる痛快コメディー。奈良のあるある話が随所に織り交ぜられ、おとぼけなしゃな子に鋭く突っ込む鹿男との掛け合いに、思わず「にやり」としてしまう場面が描かれている。
21、22日には奈良市の近鉄奈良駅で、発売を記念したイベントを開催。奈良の観光マップ付きの試し読み小冊子と、しゃな子と鹿男がプリントされたうちわがそれぞれ1万部、乗降客らに配布された。
また、人気声優の小野友樹さんがしゃな子と鹿男を一人二役で演じた、コミックスカラー版のプロモーションビデオも配信されており、動画共有サイト「YouTube」で視聴することができる。
白泉社の担当編集者は「鹿と大仏、奈良の小ネタなど、奈良の皆さんが思わず反応してしまう要素が満載のほのぼのコメディーに仕上がりました。クセになること請け合いです」とアピールしている。