140年ぶり再興「龍王社」、参拝はじまる 春日大社創建1250年記念
2018年08月10日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
春日大社(奈良市)が創建1250年を記念し再興した龍神信仰の末社「龍王社」の参拝が、9日から始まった。訪れた観光客らは、静かに手を合わせていた。
龍王社は、興福寺僧侶のための安居屋敷地内にあったが、神仏分離に伴い、明治8(1875)年に総宮神社に合祀されていた。
春日大社は、背後の春日山が平城京の水源地だったことから、古来より根強い龍神信仰があった。
同大社は、参拝者に龍神信仰に触れてもらおうと、創建1250年に合わせて、約140年ぶりに再興を実現。春日造の社殿などが小川のほとりに整備された。
春日大社の担当者は「ようやく再興がかない、ありがたい。多くの方にお参りして龍神の恩恵を受けていただければ」としている。
家族で訪れた福岡県大野城市の主婦、野北美果さん(46)は「今年度には長女の受験があるので、運気上昇を願った。ご縁があり参拝できてよかった」と話していた。