公立小中学校のエアコン設置 県が財政支援へ 9月議会に補正予算案
2018年08月26日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
記録的な猛暑を受け、県は県内公立小中学校のエアコン設置を財政支援するための補正予算案を、県議会9月定例会に提出する方針を固めた。荒井正吾知事が24日の定例記者会見で明らかにした。来年夏までに設置率100%を目指すという。
県内公立小中学校の普通教室のエアコン設置率(昨年4月1日現在)は7・4%で、全国平均の49・6%を大幅に下回っている。近畿2府4県でみると、最も高いのは京都府の84%。奈良県は圧倒的に遅れており、児童・生徒の熱中症の発症が懸念されている。
設置が進まない背景には、市町村の厳しい財政事情があるといい、奈良市の仲川げん市長も20日、財政支援を求める要望書を荒井知事に直接提出していた。
県によると、全校にエアコンを設置した場合の工事費用は約60億円という。国が設置費の3分の1を補助する制度があり、市町村の実質負担分は総額の約5割となる。荒井知事は「市町村負担分のうち、どれくらいの額を県が支援するのか、これから検討する」と話した。