奈良高耐震化問題 体育館の柱補強へ 奈良市からの行政指導受け
2018年09月20日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
県立奈良高校(奈良市)の建物の耐震性が国の基準を下回っている問題で、吉田育弘県教育長は19日、特に耐震強度に問題のある同校体育館について、柱の補強対策などを早期に進める方針を示した。この問題では、奈良市が、生徒の安全が確保されていないとして県と県教育委員会に対し、耐震改修促進法に基づく行政指導を行っている。
同校は県立高校の再編計画で、閉校予定の平城高校舎に平成34年4月に移転することが予定されている。だが、移転までの現校舎の安全性に問題があるとして、奈良市は荒井正吾知事と吉田教育長に対し、適正に対処するよう18日に文書で指導したという。
吉田教育長は19日の県議会本会議で「学校関係者や保護者からも不安の声が上がっていると聞いている」とした上で、特に国の耐震基準を大きく下回っている同校体育館の柱の補強や壁面の補修をすみやかに実施すると説明。同校の全体的な耐震化については「建築家など専門家に相談し、対応を検討したい」と述べるにとどめた。