火災が続発 11月に入り県内で8件、死者2人
今月に入り、県内で民家や工場の火災が相次いでいる。県広域消防組合などによると、1~6日に計8件の火災が発生し、2人の死者が出た。大気が乾燥した状態が続いており、奈良地方気象台は注意を呼びかけている。
橿原市木原町では1日、木造2階建て住宅が全焼。焼け跡から見つかった遺体について、橿原署は6日、身元は住人の職業不詳、杉本悦子さん(88)と判明したと発表した。死因は焼死だった。
3日には奈良市高畑町の民家から出火。木造2階建て約190平方㍍を全焼し、焼け跡から1人の遺体が見つかった。
5日夜には、大和郡山市小泉町にあるイベント会社の倉庫から出火。鉄骨2階建ての倉庫2棟計約7400平方㍍を全焼し、消火活動にあたっていた男性消防団員(47)が肋骨を折った。
また、6日午後0時40分ごろ、田原本町新町で「ニット工場が燃えている」と近隣住民が119番。木造モルタル平屋建て約350平方㍍を全焼し、男性経営者(69)が煙を吸い込んで病院に搬送された。
奈良地方気象台によると、県内では10日以降、冬型の気圧配置が強まり、気温が下がる見込み。同気象台は「秋口は乾燥しやすい季節。これから寒くなってくるので、暖房器具や火の取り扱いには十分注意してほしい」と呼びかけている。