しゃべる「雪丸」登場、お経も観光案内もOK 王寺町
王寺町の公式マスコット「雪丸」とおしゃべりができるロボット「Yukimaru Talk(ユキマルトーク)」が誕生し、同町の達磨寺で報道陣に披露された。会話内容を認識して観光案内をしたり、お経を唱えたりすることができる優れものだ。4月1日から町地域交流センター内の雪丸ミニプラザに設置される。
聖徳太子の愛犬と伝えられる雪丸は、人の言葉を理解し、お経を唱えたとされる。達磨寺には「雪丸像」がまつられており、町が平成25年に公式マスコットとして認定。町の観光・広報大使も務める。
ユキマルトークは高さ35㌢、幅18㌢、奥行き37㌢。ソフトバンクのヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」の開発にも携わったIT関連企業「ワントゥーテン」(京都市)が、自動コミュニケーションを可能とする会話エンジンを手がけた。
観光案内、クイズ、おしゃべりの3つを基本機能として搭載。例えば「こんにちは雪丸」と話しかけると「こんにちは! あのさ、今日は何するの?」と質問が。「居酒屋に飲みに行く」と言うと「いいなぁ。でもお酒はほどほどにね。飲んだら乗るな、乗るなら飲むな。行ってらっしゃい!」とユーモアたっぷりに返してくれる。
また、法隆寺や信貴山など周辺の観光スポットをお勧めするほか、「観自在菩薩|」とお経を唱えるモードも。日本語で数百通りの会話ができるが、今後は会話のパターンを増やし、他言語にも対応させていくという。
町はこれまでに、小型無人機「雪丸ドローン」や、紙芝居の読み聞かせができる「雪丸ロボット」を開発。ユキマルトークは県内外のイベントに出張し、町をPRする。聖徳太子1400年御遠忌を2年後に控え、平井康之町長は「雪丸をシンボルとして、聖徳太子の里である王寺町を観光振興の拠点にしていきたい」と話した。
町は動画投稿サイト「YouTube」の「雪丸」公式チャンネルで、紹介動画を公開している。