弥生土器に伊勢神宮と同じ屋根の絵? 橿考研博物館で展示
神社の屋根にある堅魚(かつお)木(鰹木)をのせた建物を描いた可能性がある絵画土器(弥生時代中期)が、橿原考古学研究所付属博物館(橿原市)で31日まで公開されている。
田原本町の多(おお)遺跡で平成11年に出土。絵は当時の甕に描かれていた。茅葺き入母屋造りとみられる屋根の棟木の上に、半円状の装飾表現がある。
伊勢神宮など神社建築の屋根には、棟と直角に丸太を並べた堅魚木がみられる。古墳時代の家形埴輪には堅魚木の表現があることから、同館では「この装飾表現も、堅魚木を描いた可能性がある」と指摘。堅魚木とすれば、堅魚木のある最古の建物表現になるという。
多遺跡は神武天皇などをまつる多神社のすぐそば。同館は建物の性格にまでは言及していないが、神社のような建物が、約2千年前の弥生時代にもあったのかもしれない。
橿原考古学研究所付属博物館のホームページはhttp://www.kashikoken.jp/museum/top.html
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