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バンビシャス、悲願の黒字化 B2ライセンス維持


バンビシャス奈良の財務状況について説明する加藤真治代表=奈良市

 バスケットボール男子のBリーグは9日、東京都内で開いた理事会で来季のリーグ参加資格となるクラブライセンスの審査を行い、バンビシャス奈良へのB2(2部)ライセンス交付を決めた。奈良市内で記者会見したバンビシャスの加藤真治代表は「たくさんの方にご協力いただき、何とかライセンスをクリアすることができた。感謝申し上げたい」と喜びを語った。
 バンビシャスは今期、チケット収入が前期比で111%に伸びたほか、スポンサー収入(118%)、スクール収入(107%)とも増収。売上高は2億5700万円、当期利益は約700万円で、クラブ創設以来初の黒字化を達成する見通しとなった。
 今季で3季目を迎えたBリーグのクラブライセンス交付規則では、3期連続で赤字となったチームには、シーズンの成績に関わらずライセンスが交付されない。2期連続で赤字決算だったバンビシャスは、3月の理事会で「継続審議」となっていた。
 成功の裏には、クラブとファンが一丸となったさまざまな努力があった。昨年12月~今年2月末のホームゲーム12試合では、計1万5千人の入場者数を目指すプロジェクトを展開。ファンから募った企画を実施したり、初観戦の人を連れてくると半額になるチケットを選手自ら考案したり、知恵を絞って集客増に結びつけた。
 だが、まだ安穏とはしていられない。来年6月までに約4400万円の債務超過を解消できなければ、ライセンスが交付されないことが決定している。これをクリアするには各部門とも15~20%の売り上げ増が必要で、チケット収入をさらに増やすだけでなく、新たなスポンサーの獲得も欠かせない。
 加藤代表は「ハードルは高く、簡単な数字ではないが、多くの方に足を運んでもらい『来てよかった』と思ってもらえるホームゲームづくりをしたい」と前を見据えた。

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