万葉集ゆかり「ムラサキ」開花 春日大社・萬葉植物園
2019年05月27日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
万葉集で多くの歌人に詠まれたことで知られるムラサキ(紫草)の花が、春日大社神苑・萬葉植物園(奈良市)で開花し、白くかれんな姿が訪れた人を楽しませている。
ムラサキは6~7月ごろに白い小ぶりの花を咲かせる多年草。根から作られる紫色の染料は、古くから貴族の装束などに用いられてきた。
かつては国内で自生していたが、徐々に減少、現在は環境省のレッドリストで、近い将来に絶滅の危険性が高い「絶滅危惧ⅠB類」に指定されている。
大阪府東大阪市から訪れた男性は「かれんでとてもきれいな花。万葉集と縁があると知らなかったので興味深い」と話していた。
同園のムラサキは例年6月に見頃を迎え、7月末ごろまで楽しめる。入園は午前9時~午後4時半。高校生以上500円、小・中学生250円。問い合わせは春日大社(0742・22・7788)。