特殊詐欺防止に「阿修羅像」ポスター投入 県警
2019年05月29日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
県警は特殊詐欺による被害を防ごうと、興福寺(奈良市)の国宝・阿修羅像を使った啓発ポスター5千枚を作製した。「(3つの顔と6本の腕を持つ)阿修羅像のように複数の視点で詐欺に気をつけて」との意図を込めており、来月30日までポスターの掲示先を募集している。
県警生活安全企画課によると、県内で昨年1年間に認知した特殊詐欺事件は119件。被害額は約4億6570万円で、一昨年から約8900万円増加した。被害者のうち、65歳以上の高齢者が約8割に上るという。
県警は高齢者の関心を高めようと、「悪と闘う」正義の象徴として阿修羅像を起用。「守る」「闘う」といった言葉や防犯標語とともに、迫力のある阿修羅像が目を引く1枚に仕上がっている。
掲示用のポスターは2千枚で先着順。公共施設や店舗など人目に触れやすい場所が対象となる。申し込みは、希望枚数▽掲示場所と期間▽担当者の氏名と電話番号▽受け取り先の警察署名▽応募キーワード「電話口 お金の話 それは詐欺」―を記載し、メールで県警生活安全企画課(seian@police.pref.nara.jp)へ。