紀伊半島知事会議、林業で連携を確認
2019年07月13日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
奈良、三重、和歌山の3県の知事が広域的課題を協議する「第30回紀伊半島知事会議」が、奈良市の平城宮跡歴史公園で開かれ、荒井正吾知事がスイスの手法に学んだ森林環境管理の取り組みを説明した。3県にはそれぞれ林業の学校があり、連携しながら人材育成を図ることを確認した。
スイスでは、林業の専門教育を受けた「フォレスター」と呼ばれる国家資格保持者が、生産▽防災▽生物多様性▽レクリエーション|と森林の持つ4機能を重視しながら、森林管理を実践している。
荒井知事は11日の会議で、これに学んだ「奈良県フォレスター」を市町村に配置する計画を紹介。林業経営者らを育てる学校を運営する三重県の鈴木英敬知事は「育成のターゲットは違うが、紀伊半島を林業の広域的な人的交流の先進地にしていきたい」、手つかずの森を育てる取り組みを展開する和歌山県の仁坂吉伸知事は「切磋琢磨しながら、制度を変えたり収束させたりしていきたい」と話した。