教育関係者らに紙芝居 杉浦さんが実演
2019年07月22日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
大阪でプロの街頭紙芝居師として活動する杉浦貞さん(88)の実演会が、奈良市のホテルリガーレ春日野で開かれ、県内外の教育関係者約20人が熱のこもった紙芝居に聞き入った。
イベントは県内の学校教諭らでつくる勉強会「三碓村塾」が主催。杉浦さんは昭和55年、勤務していた染色会社の倒産を機に紙芝居の道に。以来、約40年にわたってオリジナルの紙芝居を上演してきた。
杉浦さんが実演会で披露したのは、5年がかりで作った大人向けの新作「遷都で輝く地球国家」。日本の遷都の歴史をたどりつつ、「異常気象や核兵器の開発などで人類が危機にさらされている今こそ、遷都する最高のタイミングだ」と力説した上で、原爆投下後、急速に戦後復興を果たした広島に首都を移し、活気あふれる国際都市を築くべきと訴えた。
大阪府東大阪市教育委員会の堤晶子さん(61)は「杉浦さんのパワーに圧倒された。人生において紙芝居道を極められ、本当にすばらしいと思う」と感心していた。