キトラ古墳壁画、国宝に指定
2019年07月24日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
明日香村のキトラ古墳壁画(7世紀末~8世紀初め)の国宝指定が23日、官報告示された。飛鳥時代の極彩色壁画が国宝となったのは、高松塚古墳壁画(同村)に次いで2例目。
キトラ古墳壁画は、石室の壁に描かれた「青龍」「白虎」「朱雀」「玄武」の四神図と獣頭人身の「十二支像」、天井に描かれた東アジア最古の「天文図」で構成。十二支像はこれまでに「寅」や「午」など6つを確認し、X線撮影では「辰」の可能性のある画像も得られている。
キトラ古墳では昭和58年にまず玄武が見つかり、その後相次いで他の壁画も確認された。保存のため、平成16年から劣化していた壁画を千以上のパーツに分けてはぎ取り、28年の修復完了後は明日香村の保存・展示施設「四神の館」で年に4回、一般公開されている。
四神の館では現在、朱雀を公開中。8月18日までで入館は事前予約制。