旧知事公舎をPR 「御認証の間」は将来的に一般公開も
2019年08月13日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
昭和天皇が滞在中、サンフランシスコ講和条約と日米安全保障条約の批准書に署名された旧知事公舎(奈良市)を「歴史の舞台」としてPRしようと、県は今月から、秘蔵写真の展示を始めた。
旧知事公舎は奈良公園の一角にある大正期の日本建築。平成29年5月まで居住した荒井正吾知事が最後の住人となった。県は現在、近くの日本庭園「吉城園」を含む一帯を周遊できる空間に整備する計画を進めている。また、日本が主権を回復した昭和26年のサンフランシスコ講和条約と日米安全保障条約の批准書に、昭和天皇が署名された「御認証の間」は、将来的に一般公開する予定だ。
県は奈良公園周辺を会場とする「なら燈花会」(14日まで)や、「ぐれーとさまぁふぇすた☆ならまち遊歩」(17~25日)といった夏のイベントに連動し、旧知事公舎に関する秘蔵写真を公開。昭和天皇が公舎を後にされる際の写真など4点を、奈良公園バスターミナル東棟2階で展示している。
荒井知事は「公式に発表はされていないが、陛下はお泊まりになられたと考えられる。なかなか展示する機会がなかった貴重な写真です」と話した。