600年ぶり復活「流鏑馬まつり」 田原本町、クラウドファンディングで寄付募る
田原本町は12月1日、唐古・鍵遺跡史跡公園で「流鏑馬まつり」を開催する。14世紀ごろに同町にいた武士集団が流鏑馬を行っていたとされ、約600年ぶりに復活させる。町は開催費用の一部を賄うため、今月30日までクラウドファンディングで寄付金を募っている。
田原本町では鎌倉~室町時代、「長谷川党」と呼ばれる武士集団が法貴寺を拠点に活動。流鏑馬の歴史を記した「長川流鏑馬日記」(1384年)には、長谷川党が法貴寺を出発し、春日若宮おん祭で流鏑馬を奉納したと記されている。
流鏑馬の伝統はいつしか途絶えたが、町はこうした歴史的背景を生かし、新たな観光イベントに育てようと流鏑馬の復活を決定。5月に実行委員会を立ち上げ、準備を進めている。
会場は昨年オープンした唐古・鍵遺跡史跡公園で、園の南側に「埒」と呼ばれる砂を敷いた走路(長さ約270㍍、幅約2㍍)を整備。京都・下鴨神社などで流鏑馬を行っている「弓馬術礼法小笠原教場」の協力を受けて開催する。
流鏑馬は12月1日午後1時から。前日の11月30日午後2時からリハーサル(見学可)を予定している。
町は「流鏑馬を復活させ、県内外や海外の方にも町を知ってもらうきっかけにしたい」とし、資金を補うため、クラウドファンディングによる寄付金を募集中。目標額は100万円で、今月12日現在で25万4千円が集まっている。