「中国式白タク」排除を 一斉キャンペーン、奈良でも
2019年10月3日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
中国の国慶節(建国記念日、10月1日)に伴う長期休暇で訪日旅行客が増える中、無許可で観光客を送迎するタクシー営業「中国式白タク」を排除する啓発活動が2日、奈良市の奈良公園周辺で行われた。
国土交通省近畿運輸局などが「大阪・京都・奈良一斉キャンペーン」として、関西国際空港(大阪府泉佐野市)と河原町商店街(京都市)でも同日実施した。
奈良公園では、同局奈良運輸支局や県警本部、県タクシー協会などから約20人が参加。東大寺や春日大社を訪れる中国人観光客に「白タクは違法で危険」などと英語と中国語で記載したチラシ約300枚を配布した。
「中国式白タク」は、中国の業者が運営するウェブサイトやスマートフォンのアプリに登録した在日中国人が、無許可で客を送迎するシステム。予約から決済まで全てオンライン上で行え、国内で金銭のやり取りが必要ないことから、大勢の中国人観光客に利用されている。
奈良運輸支局の松尾剛志・首席運輸企画専門官は「白タクは実態が見えにくい。観光客に違法と知ってもらうことから排除につなげたい」と話していた。