「キトラ天文図」で古代中国の天文学紹介 文化庁がプラネタリウム映像
2019年10月19日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
文化庁と奈良文化財研究所は、キトラ古墳壁画の「天文図」(7世紀末~8世紀初め)を通じ、古代中国の天文学を紹介するプラネタリウム映像(約14分)を制作した。明日香村の保存・展示施設「四神の館」地下1階シアターに設置された移動式プラネタリウムで上映されている。20日まで。
キトラ古墳壁画の天文図は東アジア最古とされ、古代中国の洛陽や長安付近の夜空を観測し、製作された天文図を基に描かれたとされる。
映像では、天文図を含むキトラ古墳壁画の全体像を解説。東西南北にある28の星座を7つずつ分類した古代中国の「東方七宿」「南方七宿」などについて、四神と対比しながら紹介している。
天文図を紹介するプラネタリウム映像は昨年初公開し、人気を集めたことから新たな映像を作った。奈文研の担当者は「今回も楽しんでもらえると思う」としている。
上映は午前9時45分~午後4時半で、約14分の映像を繰り返し上映する。上映1回当たりの定員は9人(先着順)。