南紀熊野ジオパークセンター 潮岬から情報発信
2019年12月29日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
紀伊半島の成り立ちや自然を紹介する「南紀熊野ジオパークセンター」が、本州最南端の和歌山県串本町潮岬にオープンした。南紀熊野ジオパークに関する研究や教育、観光情報の発信などを担う中核施設で、県の担当者は「多くの人に活用していただき、ジオパークの魅力に触れてほしい」としている。
南紀熊野ジオパークのエリアは、同県新宮、白浜、上富田、すさみ、那智勝浦、太地、古座川、北山、串本の9市町村と、十津川村の一部にまたがる。紀伊半島南部の海洋プレートの沈み込みで生み出された3種類の地質体が創り出した独特の自然景観や、そこから生まれた熊野信仰などの文化が評価され、平成26年に「日本ジオパーク」に認定された。
センター1階には紀伊半島の大型地形模型が設置され、プロジェクションマッピングの大映像で約1400万年前のカルデラの大噴火を再現。貝の化石発掘などが体験できるコーナーもある。
2階の映像室では、紀伊半島で起きた火山活動やジオパークの成り立ち、奇岩や巨岩が育んだ信仰などを紹介する映像を上映。観光案内所としての機能もあり、「南紀熊野ジオパークガイドの会」のメンバーが解説や案内を行っている。
問い合わせは同センター(0735・67・7100)。