18日から冬の吉野山で「鬼フェス」
「福は内、鬼も内」と唱える珍しい鬼の調伏式で知られる金峯山寺の節分会に合わせた「鬼フェスin吉野山」が18日~2月9日、吉野町吉野山で開かれる。家族連れが宿泊している部屋に上がり込み、子供たちを驚かせる「鬼さんこちら」などの企画が人気で、フェスに登場する鬼らが14日に県庁を訪れ、イベントをPRした。
金峯山寺の節分会は、修験道の開祖・役行者が法力で鬼を呪縛し、仏法を説いて弟子にした故事に由来。このため「鬼は外」と追い出すのではなく、追われてきた鬼を迎え入れる。
「鬼さんこちら」は、12軒の旅館や民宿が参加する「鬼フェス共通宿泊プラン」(期間中の土曜日限定)の宿泊客が対象。家族連れに人気で、昨年の同プランの宿泊者は前年から3割増えたという。
毎週土曜と2月2日は、さまざまな店舗で飲食が楽しめる「鬼バル」を実施。今年からは期間を通じ、11寺社の「吉野山朱印巡り」を行う。
2月8日には、興福寺(奈良市)や長谷寺(桜井市)など県内6寺社の鬼が勢ぞろいする「鬼の夜会in吉野山」がある。
鬼フェスは、冬の吉野山の新たな魅力を発信しようと吉野山観光協会が始め、今回が3回目。同協会の東利明会長は「吉野山の冬の目玉として認知されつつある。ゆくゆくは全国の鬼を吉野に呼び込みたい」と話している。
鬼フェスの問い合わせは同協会(0746・32・1007)。