知事、宿泊業界の損失補填に否定的 新型コロナでキャンセル
2020年03月21日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、県内の宿泊業者が打撃を受ける中、荒井正吾知事は18日の会見で、県旅館・ホテル生活衛生同業組合が求める損失の補填には応じない考えを明らかにした。同組合の調査によると、予約キャンセルは約10億5千万円に上るとされるが、荒井知事は「売り上げが減ったから、補償してほしいというのはきりがない」と述べた。
同組合の増田友宏理事長らは17日、県庁を訪れ、荒井知事ら宛てに新型コロナウイルス感染症対策の要望書を提出。融資に関する相談窓口の一括化や申請・審査から実行までの速やかな対応を求めたが、荒井知事は「それは商工会議所の役割」と難色を示した。
一方、同組合は11日に県に提出した要望書で、予約キャンセルで売り上げが落ち込んだホテルや旅館への損失補填を含めた支援を要請。だが、荒井知事はこれについても「業界内の保険など助け合いの仕組みをつくることをお勧めしたい。その際はお助けしたい」と語った。