県内経済「下げ止まりの動き」 7月総括判断 上方修正
2020年08月11日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
奈良財務事務所は、7月の県内経済情勢報告を公表した。新型コロナウイルスの影響を受けた総括判断について、「極めて厳しい状況にある」とした4月判断から、「極めて厳しい状況にあるものの、足下では下げ止まりの動きがみられる」と上方修正した。
個人消費のうち観光動向では、奈良市内の主要ホテルの客室稼働率・宿泊人数から、国内観光客が徐々に戻ってきているとした。生産活動は「減少している」とした前回判断を据え置きに。一方、有効求人倍率が5月まで5カ月連続で前月を下回り、雇用情勢は「弱い動きとなっている」と下方修正した。
同事務所の小林基裕所長は今後の見通しについて、「国内観光客が徐々に戻ってきているが、これまで奈良県の観光に大きく貢献したインバウンド(訪日外国人客)は事実上ストップしている。観光関連業などを中心に厳しい状況が残るとみている」とした。