収入減の大学生が中3生指導 天理まなび支え合い塾開講
2020年09月12日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
高校受験を控える中学3年生を対象とした「天理まなび支え合い塾」が開講した。天理市が、新型コロナウイルスの影響で経済的に不安を抱える大学生を雇用し、放課後に受験対策や家庭学習のサポートをしてもらう制度。期間は来年2月末まで。
市内在住または市内の大学に通う学生が、保護者やアルバイトの収入が減った中でも学業を継続できるよう、市が1人当たり定額30万円、計50人分の財源を確保。当初は12月までの予定だったが、受験シーズンが終わるまで延長した。
50分授業が2コマで週2回開講。85人の中学生が4会場で個別指導に近い形で学んでいる。受講後には中学生が振り返りアンケートを記入し、今後の学習指導に生かしていくという。
関西学院大3年の甲元聖羽さん(20)は「飲食店でアルバイトをしていたが、コロナで切られてしまった。新しいバイトがなかなか見つからなかったのでありがたい」と話した。
並河健市長は「年齢の近い学生同士、気軽に質問できる場にしたかった。コロナ禍における学習支援の新しい形になるはず」と期待を込めた。