春高バレー22日に全国かけ決勝 男子・天理ー添上、女子・奈良文化ー奈良女子
「春高バレー」の愛称で親しまれる「第73回全日本バレーボール高校選手権」県大会(県バレーボール協会、産経新聞社など主催)の準々決勝と準決勝が15日、大和郡山市の奈良学園高校と王寺町の王寺アリーナで行われ、男子は天理と添上、女子は奈良文化と奈良女子が決勝進出を決めた。来年1月の全国大会出場をかけた決勝は、22日に桜井市の芝運動公園総合体育館で行われる。
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男子準決勝第1試合は、天理が西の京を圧倒し、3年連続の全国大会出場に王手をかけた。序盤からレフトの平井心主将が強打とバックアタックでチームを牽引。レフトの藤川佳大やセンターの岡本伊武己もブロックを決め、王者の貫禄をみせた。西の京は、レシーブなど粘りをみせたが、主導権を奪えなかった。
「スパイクの調子が良く、高い打点で打てた」という平井主将は、決勝へ向け「コンビも合っていたし、サーブで攻めてブロックポイントも奪えた。このいい流れのまま、決勝も勝ちたい」と力を込めた。
第2試合は、3年ぶりの優勝を狙う添上が法隆寺国際にストレート勝ちし、決勝に駒を進めた。レフトの山崎丈太郎が強烈なスパイクとブロックで活躍。センターの野口大弥主将のクイック攻撃なども光った。法隆寺国際は、粘り強いレシーブとコンビバレーで、2セット計40点を奪ったが、あと一歩及ばなかった。
「ミスもあったが切り替えて、決勝は粘り強く最後は決め切るバレーを見せたい」という添上の野口主将は、「ブロックでエースを止め、味方が苦しいときは、自分が決めたい」と優勝へ向け気合を入れた。
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女子の準決勝第1試合は、奈良文化が高田商と対戦。奈良文化は序盤から奥出望未のスパイクなどで点数を重ねると、相川佳乃が相手を崩すサーブで翻弄。最後はエドックポロかれんが最高到達点293㌢から打ち下ろすスパイクでたたみかけた。高田商は攻めの姿勢を崩さず、ブロックアウトなどで点数を重ねたが、力尽きた。
奈良文化の古屋七夕主将は「焦るとレシーブやトスが浮つき、タイミングが合わなくなってしまった。決勝では試合中に修正できるよう心掛けたい」と話した。
第2試合では、奈良女子が安定したプレーで高田を下した。奈良女子は正確なブロックで相手の攻撃を抑えると、田村愛美などがリズムよくスパイクを打ち込み、得点を挙げた。川崎沙和佳のサービスエースや、リベロ鷲阪京の安定したレシーブも随所で冴え、勝利を支えた。高田は懸命にボールをつないだが反撃の糸口をつかめず、涙をのんだ。
奈良女子の石田奈々香主将は「サーブで攻めて相手の思い通りにさせない、自分たちのバレーができた。決勝は挑戦者として挑み、女王奪還を成し遂げたい」と意気込んだ。