絵巻や神鹿の造形…おん祭前に特別陳列 奈良国立博物館
2020年12月12日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
古都の師走を彩る春日大社(奈良市)の摂社・若宮神社の例祭「春日若宮おん祭」に合わせた特別陳列「おん祭と春日信仰の美術 特集 神鹿の造形」が、奈良国立博物館(同市)で開かれている。おん祭を描いた絵巻などとともに、神鹿の美術に焦点をあて計45件を展示。1月17日まで。
展示品のうち、「春日若宮御祭礼絵巻」中・下巻(江戸時代、春日大社蔵)はそれぞれ風流行列(お渡り式)、お旅所祭の様子が描かれ、当時の雰囲気が伝わってくる。
このほか、大宿所の神前に置かれる「献菓子台」(明治時代、春日大社蔵)などおん祭に関係する品が並んでいる。
また神鹿の造形としては、重要文化財の「四方殿舎利厨子」(室町時代、能満院蔵)は木製黒漆塗り、宮殿形で、鏡を背負う神鹿も表されている。「鹿図屏風」(江戸時代、春日大社蔵)は一双の巨大な屏風で、金地にさまざまな姿のシカが描かれている。
開館時間は午前9時半~午後5時。休館は毎週月曜(1月11日は開館)と12月28日~1月1日、同12日。一般700円、大学生350円。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)。