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【ならノート】リノベーションで街づくり 大和郡山で始動


 空き家や使われていない店舗などを再生するリノベーションを主軸にしたまちづくりが大和郡山市内で始まった。同市のサポートを受けて設立された「大和郡山まちづくり株式会社」が今月上旬、第1号物件の改修に着手した。新型コロナウイルス感染拡大を背景に、職場の地方回帰も強まる傾向にある。市は休眠中の資産を呼び覚まし、有効活用していく方針だ。
                                     

改修中の家屋

             (木村郁子)
 近鉄郡山駅から徒歩数分のところにある木造2階建ての棟続きの2軒の古家。そこが同社がリノベーションを手掛けることになった最初の物件だ。
 戦後すぐの建物で、それぞれ生花店、新聞販売店を営んでいたが、今は空き家になっている。大和郡山市から会社を紹介されたオーナーが「市の活性化に役立つなら」と快く改修に応じた。
 計画では、2階はインターネットを備えたコワーキングスペース(共同作業場)と事務所に改修。1階はスパイスカレー店などの飲食店スペースにする。5月の開業を目指し、内部の解体作業に入った。
 新型コロナの影響により、会社に行かずに働くリモートワークが拡大。オフィスの地方分散の動きも出ている。
 同社代表取締役で建築士の村田直子さん(38)は「大和郡山市は大阪や京都に近く、城や商いの町として歴史のたたずまいがある。まちの雰囲気を感じながら働く場としての魅力も大きい」と話す。
 リノベーションでは、壁の合板を外して土壁にしっくいを施すなど、もともとの建物のよさをいかすようにする工法を取り入れる。
 今後さらに旧城下町の2つの物件の再生を請け負う予定という。
 「大和郡山まちづくり株式会社」の設立のきっかけは、大和郡山市が1年前に開催した勉強会「リノベーションスクール@大和郡山」だった。
 そこで知り合った村田さんら参加者3人が計300万円を出資して会社を設立した。村田さんのほか、自家製米や古代米を扱うカフェの管理栄養士、奈良市のゲストハウス経営者、京都府南山城村の臨時職員、奈良女子大の学生ら8人が社員として働く。
 大和郡山市がリノベーションによるまちづくりに力を入れているのは、町並みや歴史・文化の保存につながるメリットがあるからだ。伝統的な建物の姿が失われていくことに歯止めをかける狙いがある。
 同市は昨年1月以降、定期的にまちづくりの講演会を開催。各地から専門家を招き、知恵を集めている。
 江戸時代後期から昭和初期の町家が今も残る郡山箱本十三町と呼ばれるエリア。県建築士会郡山支部の調査では約10年前に約300軒あった町家づくりの建物は老朽化から次々と取り壊され、駐車場や新築物件に変わりつつある。
 そこで同支部は、ITに詳しい市内の民間団体の協力を得て、建物にスマートフォンをかざすだけで構造や建設時期の説明文が読めるアプリを開発中だ。
 この機能を使ったまち歩き体験を企画しており、同支部の折目貴司さん(50)は「街並みに残る歴史的建物を知ってもらうことが、所有者と利用者、住民が一緒に建物の利活用を考える場となってほしい」と話す。
 大和郡山まちづくり株式会社は、事業内容を市民に周知する「大和郡山未来会議」を開く予定で、市民の共感を広げたい考えだ。

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