新旧交代進み、市長派が過半数に迫る 橿原市議選
橿原市議選(定数)は7日投開票され、深夜に新議員が決まった。現職5人が落選する一方で新人7人が高得票で当選を決め、新旧交代が進んだ。亀田忠彦市長を支持する自民・公明などの市長派は11人が当選。過半数獲得はならなかったが、反市長派の9人を上回り、少数与党から脱却した。市議会で主導権を握るとみられる。
党派別の当選者は自民7人、公明4人、立憲民主2人、日本維新の会2人、共産1人、無所属7人。
9人を公認した自民は、田野瀬太道・衆院議員(奈良3区)の離党の影響が心配されたが、7人が当選を決め、推薦した無所属新人を加えると8人で、市議会での勢力をほぼ維持した。
公明は立候補した4人全員が当選を飾り、組織基盤の強さを示した。立憲と維新もそれぞれ立候補した2人が着実に議席を確保。しかし、3人を擁立した共産は1人の当選にとどまり、議席を減らした。
一方、選挙前に9人の少数与党だった市長派は現職1人が落選したものの、新人の当選によって2人増えて11人に勢力を伸ばした。
自民は市長派と反市長派に分裂しているが、亀田市政に是々非々の立場を取る維新の協力が得られれば過半数となり、重要議案の可決も可能になる。
亀田市長は維新の協力を得ながら市政運営を進めることになるとみられ、維新が市政のキャスティングボートを握ることになりそうだ。
市議選でも争点となった県立橿原公苑と橿原運動公園の交換による国体メイン会場整備は市議会の承認が必要だが、昨年末、県が市に示した整備案が承認される可能性も出てきた。
結果を受け亀田市長は「維新とは話し合いができる。価値観を共有し、連携していきたい。多くの新人が当選しており、これから建設的な議論を行うことも楽しみで、期待している」と話した。