郡山城 極楽橋再建
2021年04月2日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
明治6(1873)年の廃城令で撤去されたといわれる郡山城(大和郡山市)の極楽橋が再建され、3月12日に現地で竣工式が行われた。
極楽橋は長さ約㍍、幅約5・5㍍で、天守曲輪(本丸)と毘沙門曲輪(現柳沢文庫)をつなぐ。床板には県産ヒノキ材などを使用した。平成28年、旧郡山藩ゆかりの篤志家から公益財団法人「郡山城史跡・柳沢文庫保存会」に3億円の寄付があり、再建計画が具体化。令和2年3月に工事に着手した。
式典で同法人の柳澤とも子理事長は「美しい橋が出来上がり、感慨深い。かつて殿様しか渡れなかった極楽橋だが、観光に訪れた多くの方に、郡山城の景観を楽しんでもらいたい」と話した。兵庫県明石市の小西明さん(71)は「橋を背景に桜や紅葉など、四季折々の風景が楽しめそう」と喜んでいた。