トビイロウンカ 昨年より1カ月早く飛来
2021年06月10日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
昨年、県内で大量発生し、稲に大きな被害を与えた害虫「トビイロウンカ」について、例年よりも飛来量が多いとして県が注意を呼びかけている。すでに田植えを終えている地域で、8月に稲への被害が発生する可能性があるという。
トビイロウンカは、梅雨の時期に中国大陸から風にのって飛来する害虫。水田で増殖すると、収穫前に水分などを吸い取られた稲がまとまって枯れる「坪枯れ」と呼ばれる被害が発生する。昨年は6月下旬~7月上旬に多数飛来し、県内に約年ぶりの大きな被害をもたらした。
今年は5月17日ごろから断続的に飛来が確認されており、昨年より1カ月早く、飛来量も例年より多い。県は同26日付で病害虫発生予察注意報を発表。全国で最も早いという。
県は農家に対し、農薬をまくなどして対策するよう呼びかけている。