郡山城石垣整備現場公開、11月14、15日に一般説明会
大和郡山市は30日、豊臣秀吉の弟、秀長が居城とした郡山城の天守台の石垣整備現場を報道陣に公開した。全体の約13%にあたる105平方メートルを解体。来月から積み直しを開始、来年2月に整備が完了する見通しで、再来年には天守台に展望施設が完成予定という。
石垣は高さ約9メートル。表面の築石の奥に裏込め石、その下は盛り土の3層構造だが、東面以外で石垣の変形やずれ、ふくらみが確認されたため今年8月、崩落防止の解体工事に着手。築石は最も重いもので2・8トンあり、全2716個中236個を解体したという。
裏込め石には五輪塔や石仏などからの転用石材が約550個使われていることも判明。来月からの積み直しでは解体した石材を再利用するが、割れ目の入ったものは取り換えるという。
整備現場では11月14日、15日午前10時から、一般向けの現地説明会を実施。午後2時までの1時間ごとに計5回実施し、希望者(各日先着千人)は裏込め石に墨と筆でメッセージを書くこともできる。小雨決行、荒天の場合は中止。問い合わせは市生涯学習課(☎0743・53・1156)。
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