「蕪村の句は3000以上」、新発見の俳句 関西大教授が天理で講演
新たに212句の俳句が見つかった江戸時代中期の俳人、与謝蕪村(1716~83年)について研究を進める藤田真一・関西大学教授が「蕪村句稿の世界-夜半亭の楽屋」をテーマに天理大付属天理図書館(天理市)で講演。新発見について、「これで蕪村の句は3千句以上あると言い放つことができる。数十年に一度の大発見だ」と語った。
蕪村を巡っては、俳句集「夜半亭蕪村句集」に未確認の俳句212句が掲載されているのが分かり、所蔵する天理図書館が先月、発表。今後の蕪村研究を進めるうえで貴重な新資料の存在が明らかになった。
講演会は、この句集も公開されている展示会(8日まで)にあわせて開催。藤田教授は新発見について「どれだけ俳句として素晴らしいのか内容を研究するスタートラインに立った」とし、「これまで蕪村の句は2800余りと言ってきたが、212句出てきたので3千以上あるということができる」と説明。また、「数十年に一度の大発見に立ち会っていると思っていい」とも話した。
新発見の句についてはそれ以上は触れなかったが、蕪村の生涯や句稿などについて詳しく解説。訪れた人らは興味深そうに聞き入っていた。
【関連記事】
【動画】「唐画もん」31日開幕 大坂の絵師たちの魅力ある作品
【美の扉】並べて感じる18世紀 京の活気 「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」
(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)