天理の火葬場で杭打ちデータ偽装判明 「安全性に不備ない」と市
旭化成建材による杭打ちデータ偽装問題で、同社が流用を確認した県内の公共施設が天理市の火葬場「聖苑(せいえん)」(同市豊田町)と判明し16日、市が会見。「安全性に不備はない」として、今後も運営するとした。
施工業者「竹中工務店」(大阪市)の連絡で発覚。市が施工業者からヒアリングした結果、使用された杭59本のうち、2本の施工データが酷似していることが判明。いずれか1本の紛失が原因とみられるが、いずれも地下14メートル以下の支持層に達しており、施設の傾斜やゆがみ、地盤沈下などはないという。
「聖苑」は平成18年10月に完成した鉄筋コンクリート造り一部2階建てで、延べ床面積は2197平方メートル。火葬炉5基があり、1日平均2件の火葬を行っている。並河市長は「市民が利用し、故人を送る厳粛な施設でデータ流用が見つかったのは極めて遺憾」とし、「市民の安全確保を第一に、施設の安全検査を継続的に行う」とした。
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