福島の会津米を薬師寺に奉納 仏教文化根付かせた縁今も
奈良から東国へ移り、会津に仏教文化を根付かせたという平安時代初期の僧、徳一を通じて縁を深めようと、福島県喜多方市のJA会津いいで旧姥堂農事組合長会のメンバーらが22日、薬師寺(奈良市)を訪れ、餅米とうるち米計360キロを奉納した。
奉納は、研修旅行で毎年、奈良を訪れている組合長会と、徳一を研究し福島県内で講演も行っている薬師寺の僧、高次喜勝さん(28)が親睦を深めたことがきっかけ。今年2月、組合長会などが「会津米薬師寺奉納プロジェクト」をスタートさせ、6月に田植えをし、10月に収穫した。
この日は、薬師寺金堂で奉納式が行われ、組合長会の渡辺孝雄会長(64)ら7人が餅米240キロとうるち米(コシヒカリ)120キロを納めた。
薬師寺の加藤朝胤執事長(66)は「会津の地から奉納された餅米は正月に鏡餅にして供えさせてもらう。今後もこのご縁を続けていければ」、組合長会の渡辺会長は「徳一を仲立ちとした奈良と会津の縁が深まってきている。これからも交流を続けていきたい」と話していた。
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